散々、同系統の文献やサイトで擦られてきた事でしょうが、どうしても私の様にワンチャンできないかと考えてしまう人は多いでしょう。
生身の人間が鳥のように空を羽ばたいて飛ぶには、…仮に可能だとしたら、以下のような条件が必要になるでしょう。
- まず、人間の体重を軽くする必要があります。鳥は骨が中空で軽いので、空気抵抗に負けないで飛べますが、人間は骨が重くて空気抵抗に勝てません。人間の体重を鳥と同じ割合にするとしたら、約5分の1に減らす必要があります。つまり、60kgの人間は12kgにならなければなりません1。
- 次に、人間の筋肉を強化する必要があります。鳥は胸筋が発達していて、翼を羽ばたかせる力がありますが、人間は胸筋が弱くて翼を動かす力がありません。人間の胸筋を鳥と同じ割合にするとしたら、約2倍から4倍に増やす必要があります。つまり、60kgの人間は胸筋だけで12kgから24kgにならなければなりません1。
- さらに、人間の翼を大きくする必要があります。鳥は翼が大きくて揚力を得ることができますが、人間は翼が小さくて揚力を得ることができません。人間の翼を鳥と同じ割合にするとしたら、約5倍から10倍に拡大する必要があります。つまり、170cmの人間は翼幅だけで8.5mから17mにならなければなりません2。
以上の条件を満たすことができれば、人間は鳥のように空を羽ばたいて飛ぶことができるかもしれません。しかし、これらの条件は現実的ではなく、科学的にも無理だと証明されています。人間は飛ぶために進化していない…骨一つとっても鳥は中空、人間は頑丈さ優先でがっしり…なので、飛ぶことは自然に反する行為です。人間が飛ぶためには、機械や装置を使うしかありません。
羽ばたくのが無理なら…バックパックのようなエンジンなどを使って、最低限の装備で空を飛ぶことは可能かと検証してみました。
まず、空を飛ぶためには、揚力と推力の2つの要素が必要です。揚力とは、空気の流れによって生じる上向きの力で、重力に打ち勝って浮上するために必要です。推力とは、前方に進むために必要な水平方向の力で、エンジンやプロペラなどによって生み出されます。
次に、バックパックのようなエンジンというと、いくつかの種類が考えられます。例えば、ジェットエンジンやロケットエンジンなどの反動を利用するものや、ヘリコプターのようにローターを回転させるものなどです。これらのエンジンはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
ジェットエンジンやロケットエンジンは、高速で長距離を飛ぶことができますが、燃料消費が激しく、騒音や排気ガスなどの環境問題もあります。また、ホバリングや垂直離着陸などの機動性には向いていません。実際に、ジェットパックと呼ばれるバックパック型のジェットエンジンを使った飛行機器は、数十秒から数分程度しか飛べないことが多く123、安全性や実用性にも問題があります。
ローターを回転させるエンジンは、ホバリングや垂直離着陸などの機動性に優れていますが、速度や航続距離には劣ります。また、ローターの大きさや重量も問題となります。実際に、バックパック・ヘリコプターと呼ばれるバックパック型のローターを使った飛行機器は、多くの発明家が試みましたが 、成功した例は少なく 、安全性や実用性にも問題があります。
以上のことから、バックパックのようなエンジンなどを使って、最低限の装備で空を飛ぶことは可能かという質問に対して、私は「現在の技術では困難である」と答えます。空を飛ぶことは人間の夢ですが、それを実現するためにはまだ多くの課題が残っています。私はその課題を解決するために努力する科学者や技術者を応援していますし、そう考える人は多いと信じます。
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